ロタウイルス
ロタウイルスとは
レオウイルス科の一種のウイルスである。一般に乳児下痢症・嘔吐下痢症の原因としても知られている。RNAウイルスで、A〜G群に分類され、ヒトからはA〜C群が検出される。
ノロウイルスに比べると重症度が高いため注意が必要です。
症状
・半日から1日の発熱(2日目までの発熱はありません)
・一日に5回から7回の激しい嘔吐
・白色の下痢便が3日から8日ほど続く
・激しい嘔吐、下痢による脱水症状
・一般に、年長児や成人では感染しても発症しない(不顕性感染)場合が多い
・稀に肝障害、痙攣、急性脳炎を伴うことがある
感染経路と予防法
感染経路
・ロタウイルスは感染力が非常に強く、10個以下のウイルスで感染が起こります。感染者便の中には1g中には10〜100億個ものウイルスが存在しています。
・汚染された水や食物を介して、あるいは汚染された物の表面(ドアノブ、手すり等)
触った手などから口に入り感染します。
予防法
・日頃からの予防方法としては、食事前やトイレの後などにおいて、せっけんを使ってしっかりと手を洗うことが大切です。口にウイルスが入らないようにしましょう。
・吐物・糞便の始末の後、適切な消毒を要する。アルコールは無効なため、次亜塩素酸ナトリウム液などで消毒しましょう。
治療と受診が必要な場合
治療
・特効薬はありません。
・下痢がはげしいですが、下痢止めを飲んではいけません。ウィルスが排泄されず、かえって病状が長引くことがありますので注意が必要です。
・嘔吐や下痢で体内の水分が失われます。よって脱水症の予防 が大切。下痢で失われた水分を経口的に補いましょう。
・電解質も失われているので、電解質を含むイオン水を飲ませるようにしてください。嘔吐をしないように、こまめに少ない量を摂取させてください。
・嘔吐で飲み物が飲めない場合は、点滴治療が必要です。
受診が必要な場合
・おしっこの量が減った
・水分を受け付けず、すぐ嘔吐する。
・ひきつけを起こしている。
・意識がはっきりしていない。
自分で判断せず、受診することをオススメします。